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LGBTQ+とは?国内のパートナーシップ制度を導入している山口県宇部市の事例も紹介

LGBTQ+とは?国内のパートナーシップ制度を導入している山口県宇部市の事例も紹介

企業でも人権へ配慮する動きが加速していますが、人権と一言で言ってもさまざまなものを含んでいます。

日本国内でも多くの人権問題が発生しており、その中にLGBTQ+の人々が含まれています。

他の人権問題について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

今回は、LGBTQ+について、そしてパートナーシップを導入している自治体についてご紹介します。

LGBTQ+とは?

LBGTQ+

LGBTQはセクシュアル・マイノリティー(性的マイノリティ)のそれぞれの頭文字を取っています。

L=レズビアン
G=ゲイ
B=バイセクシュアル
T=トランスジェンダー
Q=クエスチョニング・クィア

ニュースなどで、一度はLGBTQ+を象徴する虹色の旗を目にしたことがあるのでは無いでしょうか?

実はこれらの旗には、LGBTQそれぞれの旗があることをご存知でしょうか?今回はそれぞれの旗についてもご紹介していきます。

L=レズビアン

レズビアン

女性として聖愛感情を抱く相手が女性である「女性同性愛者」を表します。

G=ゲイ

ゲイ

日本語で「ゲイ」というと男性同士の同性愛者を想像する方が多いかもしれませんが、実は男性や女性という性別関係なく、「同性愛者」全般を指す言葉です。

また、象徴する旗は皆さんがよく目にする虹色のものと、少しマイナーですが上記のものがあります。

B=バイセクシュアル

バイセクシュアル

男性にも女性にも、どちらにも性愛感情が向く性のあり方を指します。

T=トランスジェンダー

トランスジェンダー

心と身体の性が一致していない人を指し、性同一性障害とは厳密には異なる言葉になります。

詳しく知りたい方はJobRainbow MAGAZINEさんのトランスジェンダーとは?【性同一性障害との違いも詳しく解説(当事者監修/2021年最新版)】をご覧ください▼

Q=クエスチョニング・クィア

クィア

自身の性自認や性的指向が定まっていない、もしくは意図的に定めていないセクシュアリティを指します。

最後に「+」は性とは多様なものがあるということを指しており、全てオープンに受け入れようという意味が込められています。

LGBTQ+の人々を取り巻く環境

LGBTQ+という言葉の認知度は上がっていますが、まだまだ偏見も残っています。

日本を含めた世界ではLGBTQ+という理由で死刑、拘禁、拷問、暴力そして差別に直面しています。

例えば、以下のようなものがあります。

  • 常に言葉による虐待を受けること
  • 学校でのいじめ
  • 雇用、居住もしくは医療サービスの拒否
  • 拘禁中に強かんや拷問を受けること
  • LGBTの人権を求める活動に対する脅迫
  • 自殺に追いやられること
  • 国家による処刑

日本でも、性的マイノリティという理由で学校でいじめに遭う子や、最悪の場合、命を絶ってしまう子たちがいます。

世界各国の取り組み

海外におけるLGBTQ+の結婚制度は、31ヶ国と35の地域で同性婚、またはパートナーシップ法が制定されています。

2005年にはカナダ、2013年にフランス、2014年にはイギリスが同性婚を合法化しています。2016年にはイタリアが同性カップルに結婚に準じた権利を認める法律を成立させています。

さらに2019年、アジアで初となる台湾での同性婚が合法化されました。

日本での取り組み

日本では、同性カップルは異性カップルと同等の権利が法律で保障されていません。

しかし、自治体などが独自にパートナーシップを制定し導入を進めています。これは、法的に結婚が認められていない性的マイノリティのカップルを市や自治体が家族として公認する制度です。公認されると市営住宅への入居といった行政手続きのほか、病院での面会や手術同意など民間でも法律婚のカップルと同様のサービスを受けられるようになります。

2022年2月現在、150以上の自治体がパートナーシップ制度を導入しており、その中の一つである、山口県宇部市の事例をご紹介します。

山口県宇部市のパートナーシップ制度

パートナーシップ制度

宇部市は、山口県では初めてとなるパートナーシップ制度を2021年の9月から導入しています。

初めは2021年の4月までに導入することを目指していましたが、パブリックコメント(市民意見)を募集したところ217件の意見が寄せられ、「時期尚早」「実際にはほとんどいないのではないか」「少子化に拍車が掛かる」など反対が8割を占めたそうです。その後、半年かけて市民へ周知するなどして啓発を行ったのち制度を導入しています。

しかし、まだ課題も残っています。

このパートナーシップは「市内在住または市内への転入を予定し、同居すること」が条件にあります。よって、カップルの1人が県外・市外に住んでいる場合は適応されません。大阪市や宮崎市では、カップルの1人が市内在住か転入予定なら申請を認めており、更なる制度の改善が望まれています。

最後に

いかがでしたでしょうか?

LGBTQ+という言葉は多くの人が知っている言葉なので、以前ほど偏見はないように感じます。一方で、当事者からするとまだまだ制度について地域の理解が進んでおらず、異性愛者と遜色ないサービスが受けられないといった課題が残っています。

自治体で、各国で、世界で、LGBTQ+の人々が自分らしく生きられるようにすることは、SDGsの「誰ひとり取り残さない」という理念と同じなのではないでしょうか。

そしてそのためには、まず私たち一人ひとりが理解することから始まるのではないでしょうか。

参照:
https://www.marriageforall.jp/marriage-equality/japan/
https://www.amnesty.or.jp/human-rights/topic/lgbt/
https://jp.taiwantoday.tw/news.php?post=155273&unit=148&mofa_login=true
https://www.nippon.com/ja/news/ks2021082810067/
https://www.asahi.com/articles/ASP80726GP8WTZNB009.html

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丸末彩加

丸末 彩加(まるすえ あやか)。幼少期をアメリカで過ごし、日本と海外どちらの視点も入れながら、楽しく社会問題を解決したいと思っています。趣味は旅行と音楽と食べることです。linkedinでも情報発信しています!

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