サステナビリティ推進者のためのオウンドメディア

ファッション業界と情報の透明性

ファッション業界は透明性の確保が求められる時代に。

日本でも知名度が上がりつつある「B Corporation(B Corp認証)」。これまでファッションは「使い捨てるもの」として大量生産・大量破棄を繰り返してきました。しかし、その裏では強制労働や染色による水質汚染、農薬による健康被害、土壌汚染などの問題が起こっています。本記事では、これらの問題解決を目指し、B Crop認証を取得しているアパレルブランド3社をご紹介します!

B Crop認証について詳しくはこちら▼

B Corp認証を受けたファッションブランドの事例3選

海外のB Corp認証を取得している企業はどのような取り組みで認証を受け、その後どのように取り組みを深めているのでしょうか。フランス・ドミニカ共和国・アメリカのファッションブランドの3つの事例を見てみましょう。

Sézane(フランス)

Sézane(フランス)
引用:sezane

2013年にフランスで生まれたファッションブランド、Sézane(セザーヌ)もB Corp認証を取得しています。Morgane Sézalory(モルガン・セザロリー)が手がけるセザーヌは、完璧なカットで女性に最高品質の作品を提供したいという想いで誕生しました。すべての女性に向けたアクセス可能で公正な価格で品質のいいファッションアイテムを展開しています。

セザーヌのアトリエはインド、ポルトガル、中国、ブルガリア、イタリアにあります。B Corp認証では生産方法、原材料、労働条件の選択から、地域社会への取り組みなど200に及ぶ項目の審査を受けました。2021年9月に、フランスのファッションブランドとしては初めてB Corp認証を取得しています。

他にも、ファッション業界で信頼の高い5つの認定を受けています。GOTS(世界的な有機繊維規格)、OEKO-TEX®(繊維製品の安心・安全を証明)、FSC認証(適切な森林管理の認証を受けた森林からの生産品)RWS(羊毛原料のトレーサビリティを証明)、RMS(モヘアのトレーサビリティ証明)などのサステナブルな認証です。

従来の革のなめし方法ではクロムを使い、環境への影響が避けられませんが、セザーヌでは葉や樹皮から抽出された天然タンニンを使用する野菜染色を採用しています。セザーヌで扱うコレクションの3/4は環境・生産者・動物にも優しい材料を用いていますが、その割合を100%に近づけるべく取り組んでいます。 また、代表のモルガン氏は2018年に慈善プログラム“DEMAIN”(フランス語で“明日”の意)を立ち上げ、450万ユーロ以上を提供。毎月21日には、世界のセザーヌの売上の10%、専用デザインの収益の100%を寄付。DEMAINを通じて世界中の子どもや若者の教育と機会均等を支援するプログラムのために役立てられています。

OZEANO SWIM WEAR(ドミニカ共和国)

OZEANO SWIM WEAR
引用:ozeanoswimwear

OZEANO SWIM WEAR(オセアノスイムウェア)は、ドミニカ共和国のエシカル(倫理的)な水着ブランドです。ペットボトルから作られたリサイクルポリエステルやリサイクルナイロンなどを使用し、環境負荷の少ない方法で水着を作っています。

リサイクル原料を利用した繊維は、OEKO-TEX®(繊維製品の安心・安全を証明)やGRS(グローバル・リサイクルド・スタンダード/リサイクル製品の認証制度)などの認証も受けています。また、大量の水を使ったり汚染したりする染色方法の代わりに昇華プリントと織物印刷の技術を用いて水着をデザイン。強力な繁殖力と成長スピードのために侵略外来種のリストに入っているヒヤシンスフラワーの植物繊維でハンドバッグや帽子、財布などの製品を作ることは、現地の生態系の保護にも一役買っています。 オセアノスイムウェアの目標は、海に流れ込むプラスチック廃棄物を減らし、ファッションを通じて持続可能な消費についての意識を高めることです。すべての製品は設計から製造に至るまでドミニカ共和国内で生産され、現地の雇用創出やコミュニティの活性化にも貢献。売上の1%は海洋生態系の保護活動に取り組むリーフチェックドミニカ共和国財団に寄付しています。このようなさまざまな取り組みが評価され、2021年4月にB Corp認証を受けました。

Happy Earth Apparel(アメリカ)

Happy Earth Apparel
引用:happyearthapparel

アメリカ、ニュージャージー州に本社があるユニセックス向けファッションブランド、Happy Earth Apparel(ハッピーアースアパレル)もB Corp認証を受けています。気候変動への対策、植樹活動、リサイクルへの取り組みなどが評価され、2021年2月に認定されました。

ハッピーアースアパレルでは、カーボンニュートラルや海洋プラスチックの問題にも取り組んでいます。商品の開発・生産・出荷はすべてエネルギーを使用し、CO2の排出は避けられません。そこでハッピーアースアパレルはCO2排出を防ぐプロジェクトを支援することで、「カーボンオフセット」を購入し、カーボンニュートラルを実現。また、アメリカ・ブラジル・ケニア・オーストラリア・ネパール・マダガスカルなど世界中の植樹プロジェクトに資金を提供し、積極的に支援しています。

まとめ

今回ご紹介したのはB Corp認証を取得したアパレルブランドばかりですが、取得することで、消費者にとって分かりやすいというメリットがあります。また、認証を受けた企業は、不平等の是正、貧困レベルの引き下げ、健康的な環境、強いコミュニティ、質の高い雇用の創出に向けて主体的に取り組んでいます。

現在はまだ店舗へ行くと値段や素材に関するタグしか付けられていませんが、国内外問わず、環境や人権に対する意識が高まっています。今後は認証取得の有無に関わらず商品が作られる過程や背景をきちんと消費者に対して分かりやすく開示してくれるブランドや工夫が業界全体で広まります。そして、消費者がその動きを後押し始め、世界の生産・消費システムは大きく変わり始めるでしょう。

参照:
https://www.happyearthapparel.com/
https://ozeanoswimwear.com/
https://www.sezane.com/us

丸末彩加

丸末彩加

丸末 彩加(まるすえ あやか)。幼少期をアメリカで過ごし、日本と海外どちらの視点も入れながら、楽しく社会問題を解決したいと思っています。趣味は旅行と音楽と食べることです。linkedinでも情報発信しています!
記事一覧
タグ