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ベルリン初!ゼロウェイストのヴィーガンレストランFREA|ベルリン

世界初!ゼロウェイストのヴィーガンレストランFREA|ベルリン

ゼロウェイストなヴィーガンレストランと聞いて、どのようなレストランを想像しますか?ベルリンにあるレストランFREAは、オシャレな空間で上質な料理を提供しながら、食品ロスやプラスチックゴミを出さない「ゼロウェイスト」を実践しています。

本記事は、FREAが実践しているゼロウェイストな取り組みと実際に訪問して食べた料理を紹介します。

目次

旧東ベルリンに多くあるヴィーガンレストラン

オンライン料理サイト「Chef’s Pencil」が発表した、2022年版ヴィーガン実践者に人気の国別ランキングで、ドイツは2位を獲得しています。首都ベルリンは、都市別ランキングで5位を獲得しており、中でも旧東ベルリン側には、多くの人気ヴィーガンレストランがあります。2023年、ベルリンでおすすめのヴィーガンレストランを紹介しているブログを確認しました。紹介されている17軒のレストランやカフェのうち、12軒が旧東ベルリンに位置しています(旧西側に店舗があるレストランも含む)。

人気のヴィーガンレストランが、旧東ベルリンに多い理由は、ベルリンの壁が崩壊した際に、旧東ベルリンの地価が一気に下がり、旧西ベルリンと比べ、賃料が低かったことが挙げられます。不動産価格が低いエリアに、アーティストや移民が集まりました。彼ら・彼女らは自由で独自なライフスタイルを追求する傾向が強く、食に対しても同じでした。その為、旧西ベルリンよりも旧東ベルリンの方が、ベジタリアンやヴィーガンといった食の多様性が確立され易かったと言われています。

ベルリンで大人気のヴィーガンドーナツについて紹介しています▼

なぜヴィーガンなのか

イギリスのヴィーガン協会はヴィーガニズムを「可能な限り食べ物・衣服・その他の目的のために、あらゆる形態の動物への残虐行為、動物の搾取を取り入れないようにする生き方」と定義しています。つまり、ヴィーガンとは、動物から搾取しないという1つの思想・ライフスタイルです。

近年は、ヴィーガンやベジタリアンといった菜食中心の食事が、環境負荷の低減に繋がるとして、環境問題に対して関心の高い若者を中心に実践する人が増えています。

IPCCは、2022年に発表した第6次報告書で、動物性の食材を一切使用しないヴィーガン料理が他の食事と比較してより温室効果ガス排出量を削減できると言及しています。

IPCC - ヴィーガン
引用:SPECIAL REPORT: SPECIAL REPORT ON CLIMATE CHANGE AND LAND – Food Security

「FULL TASTE. ZERO WASTE」を掲げる世界初のレストラン

FREA(フレア)は、2019年にオープンしたベルリンで大人気のヴィーガンレストランです。オーナーであるDavid J Suchy氏は、肉、魚、野菜を問わず、誰もが美味しく食べることのできるレストランにしたいと考え、ヴィーガンレストランをオープンしました。

同レストランは、食べ物に感謝することを重要視しています。その上で気候変動や生態系の保全、動物福祉といったテーマについて取り組んでいます。後ほど紹介しますが、野菜のポテンシャルを最大限に生かした料理の提供やゴミを出さないゼロウェイストに取り組んでいます。レストランの訪問客は、食事を通じて持続可能な消費を実践することができます。

ゼロウェイストの徹底ぶり

FREAは、レストランの運営全体でゼロウェイストに繋がる5つの取り組みを行っています。

例えば、提供される料理は、できる限り素材を丸ごと使用しています。しかし、それでも使用できないヘタなどの部分は、店内に設置されているコンポストの機械で堆肥化します。出来上がった堆肥は、野菜を仕入れている農家で再利用されています。

世界初!ゼロウェイストのヴィーガンレストランFREA|ベルリン
店内に設置されているコンポストの機械

また、サプライヤーは、FREAのゼロウェイストの理念に共感しています。そのため、包装資材を使用せずに食材の納品を行っています。つまり、FREAの「100%ゼロウェイスト」というコンセプトは、FREAだけでなく、利用者やサプライヤーといった多くのステークホルダーの理解と協力があって実現します。さらに、店内のインテリアは、動物由来の革製のものを一切使用していません。FREAは、レストランの内装工事の段階からできる限り廃棄物の量を削減するよう取り組んでいました。

世界初!ゼロウェイストのヴィーガンレストランFREA|ベルリン
奥のバーカウンター上のランプシェードがキノコの菌糸から作られたランプシェードです

私が座ったカウンター席の上には、ライトが吊るされていましたが、ランプシェードは自然由来であるキノコの菌糸から作られています。

世界初!ゼロウェイストのヴィーガンレストランFREA|ベルリン

お手洗いでは、ゴミを出さないようペーパータオルではなく、何度も洗うことのできるタオルが積まれていました。

世界初!ゼロウェイストのヴィーガンレストランFREA|ベルリン

私は食べきれずパンを残してしまいました。もったいないので、持ち帰るつもりでしたが、店内には、持ち帰り用のボックスや袋は一つも置いていないそうです。ゴミを削減するため、私たち自身がリユース可能な入れ物を持参する必要があり、この小さな積み重ねが大切なんだと身をもって学ぶことができました。

野菜の美味しさに感動するヴィーガン料理

世界的なグルメガイド「ミシュラン」は、2021年からグリーンスターという新たな指標を設けました。グリーンスターは、サステナブルな活動に積極的なレストランに対して与えられます。FREAは、グリーンスターをはじめ、「ベルリンのトレンド・レストラン」ほか様々な賞を受賞しています。

FREAで提供される料理は、全てヴィーガンですが、大豆ミートといった代替肉は使用せず、野菜や果物をふんだんに使用した料理を提供しています。また、使用している食材は、全てオーガニックです。そして、全ての食材で、トレーサビリティを実現しているため、この野菜はどの農園からやってきたのかも分かります。

世界初!ゼロウェイストのヴィーガンレストランFREA|ベルリン
Leek and leche de tigre
世界初!ゼロウェイストのヴィーガンレストランFREA|ベルリン
mushroom tartare
世界初!ゼロウェイストのヴィーガンレストランFREA|ベルリン
rice and jerusalem artichoke
世界初!ゼロウェイストのヴィーガンレストランFREA|ベルリン
orange carrot pannacotta

最後に

新型コロウィルス感染症が収束に向かいつつあり、日本のレストランは賑わいを取り戻し始めています。3月や4月は、歓迎会などで多くのレストランが賑わいますが、実はその裏で多くの食材や食べ残しが廃棄されています。農林水産省が2020年に公開したデータによると、日本は年間522万トン、国民一人当たりお茶碗約一杯分(約150グラム)の食料を廃棄しています。

日本人は、食品だけでなく、多くのプラスチックゴミも廃棄しています。普段何気なく受け取っているおしぼりは、透明のプラスチック袋に入っています。他にも、コンビニエンスストアやスーパーマーケットで並んでいる多くの食材は、プラスチック製の容器やラップに包まれています。

フードロスやプラスチック削減に貢献できる仕組みを整えることは重要です。なぜなら、ゴミを焼却する過程で二酸化炭素を排出しているからです。FREAのように、美味しいご飯を食べながらゴミを削減できる仕組みは、日本だけでなく、世界全体で広がってほしいなと思います。そのためには、最初から完璧を目指すのではなく、一部からゴミを出さない工夫を取り入れてみることが大切だと感じます。

私も、今回FREAでの気付きを生かして、今後外食を行う際は、自分で容器(ドギーバック)を持参するよう心がけます。そして、必要でない場合は、紙エプロンやおしぼりを断り、使い捨てではないカトラリーの使用を心掛けます。

丸末彩加

丸末彩加

丸末 彩加(まるすえ あやか)。幼少期をアメリカで過ごし、日本と海外どちらの視点も入れながら、楽しく社会問題を解決したいと思っています。趣味は旅行と音楽と食べることです。linkedinでも情報発信しています!