日本のSDGs課題とドバイ万博のメッセージ|世界を変える鍵は?
SDGsという言葉の認知度は高い日本ですが、達成度ランキングをみると、19位と先進国の中では低い水準となっています。ジェンダー平等や気候変動といった課題を解決するためには、一人一人の小さな変化が重要です。ドバイ万博では、1人の人間がもたらした変化が大きな変化に繋がった事例の紹介や、私たち来館者に対しても、世界を変えることができるのだという強いメッセージが発信されていました。
ドバイ万博3大テーマの一つ
ドバイ万博には、「モビリティ」「サステナビリティ」「オポチュニティー」の3つのサブテーマがあり、会場内にはそれぞれを代表するスペシャルパビリオンがあります。今回は、その中のオポチュニティー(機会)パビリオンをご紹介します。
オポチュニティーパビリオンは「mission possible(ミッションは達成できる)」という名前がついており、国連が情報発信を行っているパビリオンになります。入館すると、国連事務総長のグテーレス氏が映像を通じて「ローカルでの取り組みが重要であり、一人一人の小さな変化が大きな変化に繋がる」ということを話されていました。そしてSDGsは多くの人が足並みを揃えて取り組むことで2030年までに目標を達成することが可能であるという強いメッセージを発信していました。
小さな変化が大きなインパクトを生み出す
館内では、エネルギー・食糧・水に関して取り組んでいる3人の事例について知ることができます。エネルギーに対する取り組みでは、タンザニアのザンジバル島で太陽光パネルの設置を推進し、持続可能なエネルギー源を使えるよう取り組んでいるファテマさんの取り組みが紹介されていました。また来館者は、パネルを太陽に当て続けることで発電するゲームを通じて、より理解を深めることができました。
写真の空間では、壁一面にSDGsの目標を達成するための取り組み事例が紹介されていました。
詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
ドバイ万博会場内での工夫
ドバイ万博の会場全体で、SDGsに対する理解の促進が行われていました。それは決して難しいものではありません。例えば、理解を深めるための展示がされていたり、SDGsのスタンプラリーも行われていました。
スタンプラリーは、目標に関連するパビリオンへ行く、あるいはクイズに答えなければ押してもらうことができません。例えば、目標5の「ジェンダー平等を実現しよう」では、Womens Pavillion(女性のパビリオン)へ行かなければ押してもらうことができないようになっていました。
クイズはモバイルまたはタブレットで行い、目標別に6つのクイズに回答していきます。実際のクイズに答えてみたい方は以下のURLから可能です!
また、同じくオポチュニティーゾーンにあるThe good placeというパビリオンでは、世界をより良くするための具体的な事例が多く紹介されていました。
こちらの記事で詳しくご紹介しております。
自分ごと化すること
The good Placeやオポチュニティパビリオンでは、たった1人の行動が大きな変化をもたらし、周囲にポジティブなインパクトを与えたことを知ることができます。そして私たち来館者も変化を起こすことができる1人です。オポチュニティパビリオンの最後の空間では、これからどのようなアクションを起こしていくのか、誓いをたてます。
またSDGsのスタンプラリーでも、17の目標に加えてTo Doという項目がありました。今後どのようなアクションを起こすのか紙に書き出すことで、押してもらうことが出来ます。
最後に
SDGsの目標やターゲットに目を通すと、どれも規模が大きく1人では達成が難しいものばかりです。しかし、オポチュニティパビリオンの名前がMission Possibleであるように、全員で足並みを揃えれば達成することは可能かもしれません。
日本国内のSDGsという言葉の認知度はとても高いですが、少子高齢化、ジェンダー、ごみ問題など課題が山積しています。しかし、ドバイ万博が実践しているように、多くの人々がSDGsに対してポジティブに前向きに取り組める工夫、自分ごと化するための行動まで結びつけることで、日本国内でも小さな変化が起き始めるのではないでしょうか。
私たち1人1人が、世界をより良くするためのチャンス(機会)を常に持っていることを忘れないでほしいと思います。