【イベントレポ・関西大学】2050年の未来を考える|ドバイ万博ウェビナー
2022年8月4日と5日の2日間に渡り、「ドバイ万博からみんなで考える2050年の未来像ウェビナー」を開催しました。当日は関西大学の学生だけでなく、先生方や他大学の学生にも参加頂きました。参加者の皆さんから高評価を頂いた本ウェビナーの様子や内容を一部抜粋してご紹介します。
多様なテーマの万博
ドバイ万博にはメインテーマと3つのサブテーマがありました。メインテーマはConnecting Minds, Creating the Future (心をつなぎ、未来を創る)。サブテーマは、オポチュニティ(機会)、モビリティ、サステナビリティです。万博の会場内は、サブテーマによってゾーンが分かれています。
サステナビリティゾーンにあるTerra(テラ)と呼ばれるパビリオンを通じて、「環境」というテーマに焦点を当ててお話しました。
環境問題のつながりを知る
環境は、とても壮大なテーマです。最初のアイスブレイクで、参加者の皆さんに身近な社会問題・社会課題について考えて頂きました。例えば、私の周りではイノシシやサルによる害獣被害がニュースになっています。ある1人の参加者は、飲食店でアルバイトをしている中で感じたフードロスの問題を共有頂きました。
次に世界が抱える社会課題について考えます。ウェビナーでは今年の1月に発表されたグローバルリスク報告書を参考に、世界が抱える課題やリスクについてお伝えしました。
例えば、水不足。日本は雨が多く降るので、水不足とは関係ないと思う方も多いかもしれません。しかし、私たちの食べ物にも直結するとても身近な問題です。また世界は今、地球の平均気温の上昇を1.5度未満に抑えようと動き始めています。気温上昇すると、どのような事象が起こるのかについてもお話ししました。平均気温が1.5度上昇すると珊瑚礁が70%-90%死滅し、さらに2度上昇すると99%が死滅してしまうと予想されています。「今何が起きてるのか」を理解できると、Terraの展示のメッセージの受け取り方が変わるかもしれません。
Terraについて
Terraとはラテン語で「地球」や「母なる大地」を意味します。そのTerraは太陽光パネルで覆われており、館内で使用するエネルギーは全てこの太陽光発電によって賄われています。Terraが全体を通じて来館者に訴えていたのは、「みんなでやれば未来は明るくなる」というメッセージです。
館内へ進んでいくと「海洋のゾーン」と「森林のゾーン」に分かれています。Terraの館内について詳しくはこちらの記事でご紹介しておりますので、気になる方はこちらをご覧ください。または、こちらのyoutubeをご覧いただくと、よりリアルな雰囲気が伝わると思います。
Terraパビリオンについて記事 – 前半▼
Terraパビリオンについて記事 – 後半▼
Terra森林ゾーン – youtube▼
Terra海洋ゾーン – youtube▼
参加者が実現したい未来像
Terraを知った後は、参加者一人一人が2050年について考えます。未来について考える方法として、フォアキャスティングとバックキャスティングの2つがあります。フォアキャスティングとは、現在を起点にどうすればより良くできるか考える方法のことを指します。一方のバックキャスティングとは、未来を起点とします。つまり、まず在りたい姿、実現したい未来像を描いた上で、どうすれば実現できるのかを考える方法です。今回は後者のバックキャスティングで考えて頂きました。
皆さんさまざまな意見を出してくださいました。例えば「いじめのない世界」「海に魚がいる世界」「先進国が電子ごみや古着、プラスチックごみを発展途上国に輸出するのではなく、自分たちで対処できる世界」「資源が循環する社会」など。どれも共感できる、実現したい未来の一部です。
重要なことは自分ごと化
実現したい未来像を描いた後、未来像を実現するために今からできる具体的なアクションに落とし込みます。例えば「レジ袋を貰わずにマイバッグを持ち歩く」「マイボトルを持ち歩く」「今まで生ゴミを捨てるために100均でプラスチックの袋を購入していたけど、新聞紙に包むようにする」など、こちらもさまざまな意見が出ました。
Terraが発信していた「みんなでやれば未来は明るくなる」というメッセージのように、参加者一人一人が意識を変え、行動が変化することで実現できるのだと感じます。このウェビナーに参加してくださったことで、少しでも皆さんの意識や行動に変化が起こっていたら嬉しいです。