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ニュージーランド発のオーガニック認証|Biogro

ニュージーランド発のオーガニック認証|Biogro

食事という身近な出来事が、実は生物多様性の喪失や気候変動を加速させているとしたら、皆さんどう思いますか?最近耳にする機会が多くなった「オーガニック」の食材を選ぶことは、環境負荷を減らすことに繋がるかもしれません。今回は、農業大国であるニュージーランドのオーガニック認証Biogroについてご紹介します。

オーガニック・有機・無農薬の違いについてはこちら▼

Biogro認証とは?

BioGro(バイオグロ)とは、ニュージーランドの「バイオグロ認定有機生産基準」を満たすことで得られるオーガニック認証です。「ニュージーランド・バイオロジカル生産者消費者評議会」が審査を行い、1983年に発足して以来、 ニュージーランドと太平洋地域の950を超える商品(農産物、畜産品、ワインなど)のオーガニック認証を行っています。

オーガニック認証には、様々な種類と基準がありますが、BioGroはIFOAM(国際オーガニック農業活動連盟)にも登録されており、国際的にも認知されている認証の1つです。 Biogroは、とても厳しい基準を設けています。動物実験、遺伝子組み換え、合成農薬の日常的な使用なしで製造され、さらに合成肥料、殺虫剤、抗生物質などの投与もしくは照射を行わないと定義されています。

認証の取得には、書類審査だけでなく、農場、梱包施設、倉庫、店舗、製造工程がオーガニック基準と要件を満たしているかどうかの立ち入り検査が行われます。対象となる農業生産者は、3年連続で審査に合格して初めて正式に認定となります。年に1度厳しいチェックを受けることで、継続して認証マークを使用することが可能です。

認証取得の流れ

Biogro認証

Biogroは、有機物産業の全セクターの企業、栽培者、生産者を認証しています。セクターの分類は非常に細かく、動物用医薬品、養蜂場、水産養殖、酪農、食品加工業者と製造業者、果物・野菜のパック詰め・冷蔵保存、家畜飼料および飼料製造業者、家畜生産、きのこ生産、果樹園、ペットフード、鶏肉・卵の生産、小売、ワイン醸造等に分かれています。

Biogroに正式に認定されるには、どのセクターも、3年連続で審査に通過する必要があります。

1年目:Registration (登録)
2年目:Conversion status (オーガニック移行中1)
3年目:Conversion status (オーガニック移行中2)
4年目:BioGro正式認定

またBiogroは、トレーサビリティ、動物福祉、気候変動への配慮、生物多様性の尊重、包装、労働者への配慮、健康と福祉、広告の8つのテーマを重要チェック項目として設定しています。

  • トレーサビリティ:原料の調達まで遡ることができる、安全で万全なトレーサビリティシステムの構築
  • 動物福祉:生き物が感じるストレスや病気を軽減する十分なスペースがあり、遺伝子組み換え生物を含まない、できるだけ自然な食事を与える
  • 気候変動への配慮:合成農薬や肥料に依存せず、水や土壌の汚染を大幅に軽減
  • 生物多様性の尊重:鳥やミツバチの巣を含む野生生物の避難所を作り、より多くの生物多様性を維持していく
  • 包装:環境への影響を最小限に抑えるため、パッケージに可能な限り何度も使用できる、またはリサイクルできる素材を使用
  • 労働者への配慮:人権侵害を含む、またはそれに準ずる労働環境を許容しない
  • 健康と福祉:遺伝子操作や改変されておらず、合成着色料、保存料および添加物を使用しない
  • 広告:グリーンウォッシュ(見せかけの環境配慮)を排除するため、使用する前にすべてのパッケージ、ラベル、およびマーケティング資料の承認が必要

最後に

日本は、2050年までに化学農薬の使用量をリスク換算で50%低減すること、化学肥料の使用量を30%低減すること、耕地面積に占める有機農業の取組面積を25%に拡大するといった目標を「みどりの食料システム戦略」で掲げています。生産者や事業者は、Biogroの基準をクリアすることで、将来の市場が要求する厳しい基準もクリアし、新たなビジネスチャンスを掴み取れる可能性があります。

参照:
https://www.biogro.co.nz/

丸末彩加

丸末彩加

丸末 彩加(まるすえ あやか)。幼少期をアメリカで過ごし、日本と海外どちらの視点も入れながら、楽しく社会問題を解決したいと思っています。趣味は旅行と音楽と食べることです。linkedinでも情報発信しています!
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