ニューヨーク州、2026年から新築建物でのガスを使用禁止へ
アメリカ、ニューヨーク州全体で排出される温室効果ガスのうち、30%以上は建物から排出されています。ニューヨーク州議会は、気候変動対策を強化するため、新築の戸建や集合住宅に対し、都市ガスの使用を禁止する法案を可決しました。ニューヨーク州は、地球温暖化対策として「オール電化」を後押ししています。
ニューヨーク州は、2019年に気候リーダーシップと地域保護法(Climate Leadership and Community Protection Act 以下、CLCPA)を可決しています。CLCPAは、ニューヨーク州が1990年比で経済全体の温室効果ガス排出量を2030年までに40%、2050年までに少なくとも85%削減するという州の公約を法律として定めたものです。
また、ニューヨーク州は、2025年12月31日までに大規模な商業・工業用ビルを除く7階建て以下の新築ビル、2028年12月31日までにその他のすべての新築ビルでゼロエミッションを実現する方針を打ち出しています。米メディアは、Kathy Hochul(キャシー・ホークル)州知事が、法案に署名する意向を示していると報道しています。Kathy Hochul州知事が同法案に署名すれば、2026年から導入される予定で、全米初の取り組みとなります。
同法案では、新築の住宅やオフィスビルに都市ガスや天然ガスを使用する家電や設備の設置が禁止されます。具体的には、調理用コンロや給湯器、暖房器具、衣類乾燥機などです。ただし、既存の住宅やビルは対象外です。Kathy Hochul州知事は、次のように述べています。
「今回可決された法案によって、ゼロエミッションで環境に配慮した新築の住宅やビルを建設することは、ニューヨーク州をよりクリーンで持続可能な未来へと導いてくれるはずです。そして長期的に見れば、家族や住民を守ことに繋がります」