メルセデス・ベンツ|製造時の二酸化炭素 2030年までに80%削減
ドイツの自動車メーカーメルセデス・ベンツは、製造時に排出される二酸化炭素排出量を2018年比で80%削減する新たな目標を発表しました。
同社は、製造時の二酸化炭素排出量を50%から80%削減へと野心的な目標に変更しました。
再生可能エネルギーへの転換は、メルセデス・ベンツの脱炭素の推進において、大きく貢献しています。現在、同社が自動車を製造する過程で使用されるエネルギーのうち、再生可能エネルギーが45%を占めています。同社は、2030年までに70%を、2039年までに全世界の製造拠点が100%再生可能エネルギーで稼働することを目指しています。
また、同社は、バリューチェーンにおいて、遅くとも2039年にはグリーン・スチール・サプライチェーンを実現するという目標を掲げています。グリーン・スチールとは、鉄鋼製品の製造の過程で温室効果ガスが発生しない、もしくは排出量が極めて少ない方法で製造された鉄のことを指します。同社は、世界的な鉄鋼会社であるSSABからグリーン・スチールを調達することに合意しています。さらに、グリーン・スチールのスタートアップであるH2 Green Steelへの投資なども行ってきました。
これらの新たな目標は、メルセデス・ベンツが投資家とアナリスト向けに開催されたESG会議で発表されました。同社は、発表の中で、自動車の製造過程の温室効果ガスの排出削減だけでなく、サプライチェーン全体での脱炭素化、サーキュラーエコノミーへの移行、人権面での配慮などについても触れています。