IIGCCがリードするNZEI|気候変動対応の企業エンゲージメントが加速
欧州の機関投資家を中心として、気候変動の対応を求める国際的な機関投資家団体であるIIGCC(Institutional Investors Group on Climate Change)は、気候変動関連の企業エンゲージメント拡大と加速を目的に「NZEI(Net Zero Engagement Initiative)」を立ち上げました。
この新たなイニシアチブは、機関投資家が投資ポートフォリオをパリ協定の目標に合わせることができるよう、支援することを目的としています。
NZEIは機関投資家を通じて、企業に対してネット・ゼロ移行計画の策定を促すエンゲージメントを行います。同イニシアチブは、主要企業107社に対し、合計93の機関投資家からネット・ゼロへの移行計画が策定されることを期待する書簡を送りました。移行計画は、NZIF(Net Zero Investment Framework)の基準に沿って、以下の項目について触れることが推奨されています。
- 包括的なネット・ゼロのコミットメント
- 整合性のある温室効果ガスの排出目標
- 温室効果ガス排出量の追跡
- 信頼できる脱炭素戦略
※NZIFは、機関投資家が2050年または、それよりも早い段階でネット・ゼロを達成するために取り組むことのできる行動や指標、方法論などを記載したフレームワークです。
IIGCCは、企業が上記の要請を満たせるよう「機関投資家が期待する企業の移行計画:From A to Zero」というレポートを発表しました。レポートは、企業の規模を問わず、さまざまなセクターや地域に適用でき、信頼できる移行計画の主な構成要素を定義することを目的としています。また、NZIFを実施する機関投資家の要求とも一致しています。
参照:
Investor Group Urges Companies to Provide “Credible Net Zero Transition Plans” – ESG Today