深まる気候変動と環境問題を学ぶドキュメンタリー映画|おすすめ7選
最近、色々なところでSDGs、脱炭素、気候変動というワードを耳にする機会が増えているように感じます。
これらのトピックについて学ぶ方法は沢山あると思いますが、今回はSDGsの中でも優先順位の高い「環境問題・気候変動」について知ることができる、NETFLIXのおすすめドキュメンタリー映画を7つ紹介します!
また、そのドキュメンタリーを制作しているNETFLIXがどのように環境問題に取り組んでいるのかもご紹介します。
『An Inconvenient Truth:不都合な真実』
アル・ゴアという元アメリカ副大統領が、地球温暖化の危機を訴える活動を追ったドキュメンタリー映画が『An Inconvenient Truth:不都合な真実』(2016)です
産業革命前と比較すると、地球の気温は既に1.3度上昇しています。これ以上気候変動が進むと、どのような規模の災害が起こるのか。氷河融解、超巨大台風、豪雨、洪水…。
日本だけでなく、世界中で地球温暖化の影響によるさまざまな異常気象が発生しています。そんな現状に警鐘を鳴らし続けるゴアの姿を通じて、気候変動に対する理解をより深めることができます。
『Down to Earth with Zac Efron:ザック・エフロンが旅する明日の地球』
人気俳優、ザック・エフロン氏が世界を飛び回るドキュメンタリー・シリーズ『Down to Earth with Zac Efron:ザック・エフロンが旅する明日の地球』(2020)は、旅番組を観る感覚で楽しめるのがポイント。
2020年7月に公開された作品で、気候変動についてはもちろん、持続可能性について多面的に学ぶことができます。
作品は、ニューヨークやロンドン、フランス、アイスランドなど世界中を旅しながら、再生可能エネルギーや水・食べ物などに関するさまざまな「エコ発明家」と呼ばれる人たちに話を聞いていく構成になっています。
ザック・エフロン氏が体験していくサステナブルな取り組みと並んで、食が重要な要素の1つとして扱われているのも特徴です。「食」は身近なものだからこそ、見ることで気候変動が自分ごとになるかもしれません。
『Chasing Coral:チェイシング・コーラル -消えゆくサンゴ礁-』
『Chasing Coral:チェイシング・コーラル -消えゆくサンゴ礁-』(2017)は、気候変動によって絶滅の危機を迎えているサンゴの変化を追いかけた、2時間ほどのドキュメンタリー映画です。
普段の生活ではなかなかサンゴを目にすることはありませんが、地球温暖化による海水温の上昇で、サンゴの白化現象が進んでいるという深刻な現状について知ることができます。
サンゴ礁は、海の森といわれるほど生態系の基盤となる重要な役割を果たしており、サンゴが白化して絶滅してしまうとその影響は私たち人間の生活にまで及ぶとされており、映画の中ではその関係性についても学ぶことができます。
今までサンゴ焦を見たことがない方でも、この数年で起きてしまった悲しい事実を知ることで、「私にできることは何だろう?」と考えるきっかけを与えるような作品です。
ちなみに、作品内で撮影された仮想ダイビングを「Google Earth」で体験できるので、興味を持たれた方はぜひチェックしてみてください!
『A Plastic Ocean:プラスチック・オーシャン』
『A Plastic Ocean:プラスチック・オーシャン』(2020)も海に関するドキュメンタリーですが、テーマは珊瑚礁ではなくタイトルの通り「海洋プラスチック問題」です。
海に流れ着いたプラスチックが、海の生態系にどのように影響しているのかを知ることができます。プラスチックを飲み込んでしまい命を落としてしまうクジラや、網に引っかかってしまったアザラシなど…心が痛む映像も含まれているかもしれませんが、現状を知るのには良い映画なのではないかと思います。
『Cowspiracy:サステイナビリティ – 持続可能性の秘密』
ヴィーガンになる人々が地球規模で急増していますが、その背景に気候変動と畜産業の関連があることはあまり知られていませんでした。それを明らかにしたのが、レオナルド・ディカプリオが製作責任者を務めたドキュメンタリー『Cowspiracy(サステイナビリティの秘密)』(2014)です。
このドキュメンタリーは、映画監督キップ・アンダーセンがメガホンを取り、畜産業が環境に与える影響について鋭く問いかけています。なぜこの問題について広く議論されないのかを強く問う本作は、牛肉の消費が地球環境に及ぼす重大な影響を明らかにし、多くの人々に気づきを与えました。
本作は、気候変動と食生活の関連を理解する上で非常に重要な作品であり、持続可能な未来を考える際に見逃せないドキュメンタリーとなっています。『Cowspiracy』を通じて、畜産業の実態とその環境への影響について深く知ることができるでしょう。
『OUR PLANET:私たちの地球』
世界的環境保護提唱者デイヴィッド・アッテンボローの『OUR PLANET 私たちの地球』(2019)は、全8話からなるNetflixシリーズ。
アフリカのフラミンゴの赤ちゃんの誕生や、コンゴの低地熱帯雨林のゴリラたちの家族的な生活風景など、貴重な自然の姿を美しい映像で描き、気温上昇が野生生物に与える深刻な影響を紹介しています。
さらに、2023年に公開されたシーズン2では、気候変動の影響を受けながらも季節の変化に合わせて大移動する動物たちの姿を追っています。
『地球の限界:”私たちの地球”の科学』
『地球の限界:”私たちの地球”の科学』(2021)は、Netflixオリジナルのドキュメンタリー映画。この1時間14分の作品では、温暖化や気候変動、大気汚染が地球にどのような危機をもたらしているかを明らかにしています。
この映画は、私たちの未来がどのように進んでいくべきかを考え、その危機を食い止めるために何をすべきかを問いかけます。スウェーデン出身の科学者ヨハン・ロックストローム氏は、この映画の中で、2030年までの約10年間が非常に重要であると語っています。
私たちは地球の現状に目を向け、人類、動物、自然がすべて「健康」に共存できる道を見つける必要があります。この映画は、そのための具体的な行動を考えるきっかけとなるでしょう。
NETFLIXの環境問題に対する取り組み
Netflixは「気候変動の問題が人間の手に負えない状況に陥るのを防ぐためには、今後10年間で私たちが何をするか、そして何をしないかが重要です」とし、この課題に対して積極的な取り組みを行っています。
具体的な気候変動対策目標として、以下のような目標を発表。
- 2030年までに、二酸化炭素排出量をおよそ半分に削減
- 2022年以降、自然の力を利用した気候変動対策に投資することで二酸化炭素の実質排出量ゼロを実現
Netflixは、数十年単位ではなく数年単位で成果を測る気候変動目標を掲げ、これらの目標に向けた取り組みを継続しています。また、2030年以降も地球全体におけるネットゼロ目標が達成されるまで、最新の気候科学に基づいた排出量削減を続けていくとしています。
このような取り組みを通じて、Netflixは環境への影響を最小限に抑え、持続可能な未来の実現に貢献。気候変動に対する意識を高め、具体的な行動を促すNetflixの活動は、私たち一人ひとりがどのように地球を守るかを考えるきっかけを提供してくれます。
番外編『グレタ ひとりぼっちの挑戦』(2020)
最後に、NETFLIXでは配信していませんが、環境活動家グレタ・トゥーンベリの挑戦を追った長編ドキュメンタリー『グレタ ひとりぼっちの挑戦』(2020)もおすすめです。
グレタが2018年8月20日に学校ストライキを開始した日から、2019年9月にニューヨークでの国連気候行動サミットに参加するまでの1年間を記録しています。
このドキュメンタリーは、スウェーデン・ストックホルムの国会議事堂前に座り込み、たった一人で始めた「Fridays For Future(未来のための金曜日)」運動が、世界中の若者たちに広がっていく過程を追いかけています。監督のネイサン・グロスマンは、グレタ・トゥーンベリの素顔を捉え、彼女の強さ、弱さ、葛藤、そして希望を鮮明に描き出しています。
グレタの物語を通して、気候変動対策の重要性と、私たち一人ひとりがどのように行動すべきかを問いかけるこの作品は、彼女のメッセージを正確に、そして力強く伝えています。
最後に
いかがでしたでしょうか?
Netflixは「世界を楽しませることを成功させるには、楽しませるための住み続けられる、安定した世界が必要だ」としています。
今後もサステナビリティをテーマにした作品に投資していくとしており、今後どのような作品が出てくるのか楽しみですね。
私たちは有難いことに、現地へ行かなくても海の中や地球の裏側で何が起きているのかを映像で見て知ることができます。ぜひお家時間や隙間時間に、友人や家族と見て感想などを話し合ってみてはいかがでしょうか?