Apple、カーボンニュートラルと再生可能エネルギー増加に向けた取り組み
アメリカのグローバルIT企業であるApple(アップル)社は、全世界の製造パートナーの再生可能エネルギーの利用が、2022年比で30%ほど増え、世界全体で13.7GWを超えたと発表しました。
Apple社全体が排出する二酸化炭素の内、バリューチェーンの製造過程からの排出は全体の70%以上を占めます。特に、GHG Scope2の電力消費が最大の排出源です。Apple社は、2020年以降、企業運営においてカーボンニュートラルを達成しています。しかし同社は、2030年までにApple製品の製造過程で消費する電力を全て再生可能エネルギーで賄うことをコミットしています。
同社は、この目標を達成するため「Supplier Clean Energy Program」を設立しています。このプログラムを通じて、製造サプライヤーに対し、再生可能エネルギーの調達に関する国別の情報、トレーニング教材、再生可能エネルギーの専門家とのエンゲージメント機会や政策提言などを提供しています。
Supplier Clean Energy Program▼
また、大規模太陽光発電プロジェクトや低炭素設計、エネルギー効率、炭素除去への投資など、2022年にグリーンボンドで調達した資金使途の詳細も開示しています。
AppleのCEO(最高経営責任者)である Tim Cook(ティム・クック)氏は、プレスリリースで次のように述べています。
「Apple社の直接的な事業は、既にカーボンニュートラルであり、気候変動に対処するための急務をさらに進めるために日々革新しています。世界中のパートナーとともに、Apple社はグローバルサプライチェーンで消費する多くの電力を、再生可能エネルギーへ切り替え、次世代のグリーンテクノロジーに投資しています。気候変動に関わる課題の規模は計り知れないほど大きいですが、Apple社は強い決意を持って、その解決に取り組んでいます」