オランダ・スキポール空港|CO2排出削減に向けてプライベートジェットを禁止
オランダ最大の国際空港であるオランダ・スキポール空港は、従業員や地域住民に対し、そして環境にも配慮していく声明を発表しました。声明には、プライベートジェット機の離発着を禁止するという内容も含まれています。
同空港を運営しているRoyal Schiphol Group(ロイヤル・スキポール・グループ)のCEOであるRuud Sondag(ルード・ソンダグ)氏は、声明で次のように述べています。
「これまで私たちは、企業が成長することだけを考え、その裏で犠牲になっていることに目を向けてきませんでした。しかし、航空産業全体を持続可能にしていくためには、騒音対策を強化し、より環境に配慮した方法に変える必要があります」
Royal Schiphol Groupは、遅くとも2026年までに、離発着の回数を制限するだけでなく、パリ協定の目標に沿った二酸化炭素排出量の削減と騒音の抑制を強化するシステムを構築すると述べました。
具体的な施策は、夜間閉鎖を行い、午前0〜5時の着陸と午前0〜6時の離陸を禁止することです。さらに、プライベートジェット機の離発着も禁止する意向も示しています。プライベートジェット機は、乗客一人当たりに対して、不釣り合いな量の二酸化炭素を排出しています。その乗客一人当たりの排出量は、定期便の飛行機と比較して約20倍だと言われています。
同社は、これらのシステムを実現することで、騒音による地域住民のストレス軽減と温室効果ガスの排出量を削減することができるとアピールをしています。
Ruud Sondag氏は、「この声明は航空産業に大きなインパクトを与えるが、必要なことだと考えています。同時に、私たちが本気で持続可能なビジネスを行っていることを示すものです。私たちが変化することは、従業員、乗客、地域住民、政治家といった多くのステークホルダーからの信頼を取り戻すための唯一の方法だと考えています」と述べています。