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シンガポール、代替肉のハブ l 企業事例

代替肉のハブとしてのシンガポール。日本発の代替肉企業も参入!

新型コロナウイルスの流行により、人々の健康への関心が高まりました。健康ブームやベジタリアンブームが追い風となり、急成長を遂げているのが代替肉の分野です。この波は、日本国内でも起こっており、東京や大阪などの大都市だけでなく地方都市でも代替肉の商品が購入できるほど、身近な存在となっています。本記事では、代替肉のハブとして注目されているシンガポール発の企業3社についてご紹介します。

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代替肉に注目が集まる理由

代替肉には、大豆やひよこ豆などから作られた植物性ミートと、細胞を培養して作られる培養肉の2種類があります。世界では、お肉を消費することで発生する温室効果ガスや水質汚染、森林伐採といった問題を解決するために代替肉が注目されています。人類が既存の方法でお肉を食べ続けると、2030年には供給が追いつかなくなり、タンパク質が不足する「タンパク質危機」が起こると言われています。また、地球温暖化も加速するでしょう。しかし、シンガポールは上記の理由で代替肉に注目が集まる前からベジタリアン先進国でした。

シンガポールの食事情

シンガポール

シンガポールは赤道直下に位置し、淡路島とほぼ同じサイズの小さな都市国家です。人口は約569万人、民族構成は、中華系、マレー系、インド系、その他外国人で構成されている多民族国家です。また、信仰している宗教も、仏教、イスラム教、キリスト教、道教、ヒンズー教など、様々なものが混じり合っています。その結果、仏教やヒンズー教は宗教的な理由からベジタリアンとして菜食中心の食事をし、イスラム教の人は豚肉を食べる事ができないのでハラルフードを選ぶ、など「食」の選択肢の幅がとても広いという特徴があります。

シンガポールの植物性ミート・培養肉の企業

新型コロナウイルスの影響により、人々の健康に対する意識や、食糧安全保障への関心が高まりました。シンガポールでは、食料の安定供給や持続可能性、環境、倫理、健康などの理由から、ベジタリアンやヴィーガンになる人が増えたことで、代替肉の食品が続々と発売されています。今回はシンガポール発の代替肉の企業を3社ほど紹介します。

Shiok Meats

Shiok Meats
引用:Shiok Meats

Shiok Meatsは、カニやエビなどの甲殻類の培養を行なっている企業です。Shiokとは、シンガポールとマレー語のスラングで「素晴らしいほど美味しく、幸せである」という意味を表しています。甲殻類の身は、細胞を培養して作られているので、本物と遜色なく、美味しく栄養を摂取することが出来ます。現在はまだ研究開発段階にありますが、2023年に商品化することを目指しています。

Flaot Foods

Flaot Foods
引用:Flaot Foods

Flaot Foodsは、植物性の代替卵の開発と生産を行なっています。これまでの代替卵は、スクランブルエッグや卵焼きなど、溶き卵状のものばかりでした。Flaot Foodsは、目玉焼きの状態を再現しつつ、味や食感、そして栄養でも従来のものに劣らない代替卵を開発しました。

シンガポールは、卵好きな人が多く(卵を食べるベジタリアンの方もいらっしゃいます)年間で20億近い卵を消費しています。しかし、同国は淡路島ほどの国土面積しかなく、消費する卵のうち74%を輸入に頼っています。シンガポールの人々が食事を楽しむためにも、テクノロジーを活用しながら持続可能な食品エコシステムを構築することを目指しています。

Tindle

Tindle
引用:Tindle

Tindleは、植物性の鶏肉を製造している企業です。使用している素材は、地元で採れたココナッツオイルや水、大豆、ひまわり油などから作られており、遺伝子組み換え作物や抗生物質などは使用していません。地元で採れたシンプルな食材を使用することで、環境負荷を抑えるだけでなく、体に優しい代替肉を製造しています。

日本発の代替肉企業も進出

Next Meat
引用:Next Meat

シンガポールには、海外からも多くの企業が進出しています。例えば、アメリカのBeyond Meat、スペインのHeura Foods、イギリスのQuorn、アジアからも香港発のOmni Foodsの生みの親であるGreen Mondayなどが進出しています。日本からもNext Meat(ネクストミーツ)株式会社がシンガポールに進出しています。ネクストミーツは焼肉用の代替肉「NEXTカルビ」と「NEXTハラミ」が代表商品の一つです。同社は、2021年5月にシンガポールの焼肉屋とコラボし、販売を開始しました。日本も一部の地域では、食べることができますので、気になる方はこちらから店舗情報をご確認ください。

最後に

ここ数年で、代替肉の商品やヴィーガンといった言葉を目にする機会が日本国内でも増えたように感じます。しかし、シンガポールでは10年以上前から選択肢として身近にあったため、既に人々の生活の中に溶け込み、当たり前の選択肢として存在しています。日本では、まだまだ馴染みの薄い代替肉ですが、今後は献立を考える際に、鶏肉か、豚肉か、大豆ミート、どれにしようかと悩むことが、当たり前の世の中になれば良いなと思います。


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参照:
https://www.nextmeats.co.jp/
https://www.floatfoods.com/
https://pake-tra.com/marketing/9371/
https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2022/d49ffb4db76879ea.html
https://shiokmeats.com/
https://tindle.com/
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/singapore/data.html
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000062184.html

丸末彩加

丸末彩加

丸末 彩加(まるすえ あやか)。幼少期をアメリカで過ごし、日本と海外どちらの視点も入れながら、楽しく社会問題を解決したいと思っています。趣味は旅行と音楽と食べることです。linkedinでも情報発信しています!
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