脱炭素

SBT(Science Based Targets)とは?認証を取得した企業の事例などもご紹介

SBTとは?

SBT ホームページ

Science Based Targetsの頭文字を取ったもので、直訳すると科学と整合した目標設定。つまり、科学的な根拠に基づいていることを指します。SBTi(Science Based Targets initiative)という言い方をされることもあります。

SBTに参加することにより、2015年のパリ協定で世界共通の目標として掲げられた以下の目標

  1. 産業革命からの平均気温の上昇を2℃未満に抑えること
  2. 平均気温の上昇を1.5℃に抑える努力をすること

を達成するために「科学的根拠」に基づいて「二酸化炭素排出量削減目標」を設定していることをステークホルダーに発信することが可能になります。

このSBTは、企業や投資の温暖化対策を推進している国際機関やNGOである、WWF(世界自然保護基金)やCDP、WRI(世界資源研究所)、UNGC(国連グローバル・コンパクト)によって共同運営されており、目標設定が適切かどうかの認定が行われています。

環境省によると、2022年1月25日時点でSBTには、72ヶ国から2,387社が参加しており、日本企業は合計185社となっています。そのうち認証を取得しているのは152社。コミット、つまり2年以内に目標を設定すると表明している企業が33社となっています。

SBT認定のための流れと要件

SBT認証を取得するための大まかな流れについて、以下の6つのステップに分けることが出来ます。

  1. 【任意】Commitment Letterを事務局に提出
    ・2年以内にSBT設定するという宣⾔
    ・SBT事務局、CDP、WMBのウェブサイトにて公表
  2. ⽬標を設定し、SBT認定を申請
    ・Target Submission Formを事務局に提出
  3. SBT事務局による⽬標の妥当性確認・回答(有料)
    事務局は認定基準への該否を審査し、メールで回答(否定する場合は、理由も含む)
  4. 認定された場合は、SBT等のウェブサイトにて公表
  5. 排出量と対策の進捗状況を、年⼀回報告し、開⽰
  6. 定期的に、⽬標の妥当性の確認
    ・⼤きな変化が⽣じた場合は必要に応じ⽬標を再設定(少なくとも5年に1度は再評価)

SBTの認証を取得するために企業は、毎年温室効果ガスを2.5%以上削減すること、かつ、5年から15年先の中長期的な目線で⽬標を設定する必要があります。この排出量の削減は、自社だけでなくサプライチェーン全体での目標になります。

SBT認証のメリット

企業が認証を得ることの1番のメリットは、恐らくパリ協定で決められた世界共通の目標に対してコミットしており、持続可能な企業であることを株主や投資家はもちろん、従業員や消費者などに対してアピールが可能になることです。

企業も、現状を知ることができるので、今後取るべき対策が明確になります。

さらに、2017年以降のCDP質問書ではSBT認定を受けていると「リーダーシップ」の得点を獲得することができるそうです。

CDPとは、企業がどの程度気候変動対策を行なっているのかを評価し、ランク付けを行なっている機関です。高評価を得ることで投資家からESG投資を受けやすくなります。

CDPの詳細についてはこちら▼

また、企業の担当者の中には、サプライチェーンの企業に対してどのように削減目標を提示すれば良いかを悩まれている方もいらっしゃいます。

しかし、SBTではサプライチェーン全体での目標を設定し、かつリスクの低減やイノベーションにつながることを提示できるため、削減への取り組みを求めやすくなるという感想があります。

SBT認証を取得している企業

国内で認証を取得しているの152社のうち、食料品メーカーと化学の製造業の事例です。

食品メーカー:明治ホールディングス

2020年の成果報告書はこちら
SCOP1,2に関して、2030年度までに、2015年度⽐で、42%温室効果ガスを削減すると設定しています。太陽光発電設備等の創エネや再⽣可能エネルギー電⼒の購⼊等を進めています。

化学製造業:信越化学⼯業株式会社

2020年の成果報告書はこちら
SCOP1,2に関して、温室効果ガスを2025年に1990年⽐で45%に削減する⽬標を設定しています。また2050年のカーボンニュートラルを⾒据え、再⽣可能エネルギー由来の電⼒の購⼊などを含めた、省エネルギー、創エネルギーの導入を積極的に行なっています。

より詳細を知りたい方は、こちらのグリーン・バリューチェーンプラットフォームをご覧ください。

最後に

いかがでしたでしょうか?

SBT認証は取得することで、ステークホルダーに対するアピールだけでなく、CDPへの評価にもつながるということで、メリットが多いなと感じます。

世界が脱炭素の方向へ向かっている以上、企業がこのまま温室効果ガスを測定せずに排出することは、世界から取り残されることになりかねません。

まずは、取得している日本企業も多いこのSBT認証を取得してみるのはいかがでしょうか?


最後までお読みいただきありがとうございます。

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参照:
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/intr_trends.html
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/files/jp2020/B2020_002_shinetsu.pdf
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/files/jp2020/B2020_001_meiji.pdf
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/files/SBT_syousai_06_20220125.pdf
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/files/SBT_syousai_03_20220125.pdf
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/files/SBT_joukyou.pdf
https://sciencebasedtargets.org/

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