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注目パビリオン!サステナブルかつサーキュラーエコノミーを意識したオランダパビリオンについてご紹介

私たちの住んでいる日本は、少子高齢化やジェンダー格差など様々な課題がありますが、そのうちの一つにゴミ問題があります。2050年には埋め立てる場所がなくなり、ゴミの行き場がなくなってしまうと予測されていますが、未だその解決策は見つかっていません。

言い換えると、それだけ私たちは多くのゴミを出してしまっているということでもありますが、これは個人だけの問題ではなく、大量生産・大量消費・大量廃棄という今の経済システムにもあります。

サーキュラーエコノミー100%を目指すオランダ政府

そんな中、オランダ政府は2050年までに100%サーキュラーエコノミー(循環型経済)を実現するという目標を掲げています。

サーキュラーエコノミーの概念図
サーキュラーエコノミーの概念図

これまでは資源を一度使えばそのまま廃棄するリニアエコノミー(直線型経済)でしたが、サーキュラーエコノミーは、一度使用した原材料や製品の価値をできる限り長く保ちながら循環させることを目指します。また、そもそも製品やサービスを設計する段階からゴミにならない素材から作ったり、汚染などが生じないように配慮されており、役目を終える時のことまで考えられています。

中央にあるのは日本でもよく言われる3R(Reduce:減らす・Reuse:再利用する・Recycle:リサイクルする)の考え方を基にしたリユースエコノミーと呼ばれるもので、資源の一部を再資源化するモデルを表しています。

サーキュラーエコノミーの3原則

イギリスに拠点があり、世界のサーキュラーエコノミーを推進しているエレン・マッカーサー財団は、サーキュラーエコノミーの3原則として以下の3つを掲げています。

Eliminate waste and pollution(廃棄や汚染を取り除く)
負の部分を明らかにし、設計段階から排除することによってシステムの効率性を高めること

Circulate products and materials (at their highest value)(製品と原材料を(高い価値を保ったまま)循環させつづける)
技術面、生物面の両方において製品や部品、素材を常に最大限に利用可能な範囲で循環させることで資源からの生産を最適化すること

Regenerate nature(自然を再生する)
有限な資源を保護しながら、再生可能な資源フローの中で収支を合わせることにより、自然資本を保存・増加させること

サーキュラーエコノミーを体現しているパビリオン!

今回ご紹介するオランダパビリオンは、そんな建物を通じてサーキュラーエコノミーを体現しています。

万博終了後は砂漠の砂以外何もない状態に戻せるもののみ使用されており、リサイクルや再利用できるもの、自然に還る素材からできているものになります。

さらに、サーキュラーエコノミーの観点だけでなく、この厳しい砂漠気候の中でも水資源を確保し、食糧を生産し、エネルギーも供給できるということも示しています。

パビリオンの外観について

正直に申し上げると、多くのパビリオンが光や音、見た目の派手さや綺麗な素材でアピールしている中、オランダパビリオンは錆びて茶色くなってしまった工事現場の素材をそのまま使用しており、派手さはあまり無いなという印象を受けました。

しかし、それは可能な限りカーボンフットプリントを減らして環境へ配慮した結果だということを実際中に入ってみて知りました。万博終了後は元の建設現場に戻されるそうです。

そしてオランダパビリオンと書かれたオレンジ色のテントも生分解性で土に還る素材から作られています。

ビオトープとしてのパビリオン

四角いパビリオンの中にはコーン型になっている建物があり、ビオトープとしてデザインされており、実際に食べることのできるハーブや野菜で覆われています。

入り口で一人一人に傘が渡され、コーン型の建物の中に進んでいくと足元にマークがあるところに案内されます。

スタッフの合図で傘を差すと、傘に映像が映し出されます。水とエネルギー、そして食糧は人間にとって重要であり深く関係しあっていることが説明され、このオランダパビリオンはそれを体現しているということが紹介されていました。

最後はパビリオンで作られた水が実際に上から落ちてきて、次のコーナーへ進んでいきます。

砂漠地帯でも水を作り出す

映像の最後に天井から落ちてきた水は、SunGlacierというオランダ企業の技術です。空気から水を作り出す技術を開発しており、毎日数百リットルの水を生産しています。

コーン型の建物の外側には太陽光が必要な野菜が、内側には薄暗く湿った環境を好むきのこが育てられており、エンターテインメントとしてだけでなく、食糧システムの一部として機能していました。

しかし、この水を作り出すにはエネルギーが必要です。次はこの装置を動かすためのエネルギーについてご紹介します。

発電だけじゃない、環境に優しい太陽光パネル

オランダパビリオンには、太陽光発電を行うためのパネルが設置されていますが、今までのソーラーパネルのイメージを変えるものが使用されています。マージャン・ヴァン・オーべル・スタジオというオランダのデザイン事務所が提案したもので、青色のラインとピンク色の柄に光が当たることで発電します。

パネルを通じてパビリオン内に光が差し込むと、(私は見れませんでしたが)時間帯によってはステンドグラスのようになるそうです。また、光が差し込むことで野菜たちは光合成を行うことができます。

もちろん、これらの太陽光パネルは万博終了後は分解されて他の場所で活用され、役目が終わって万が一適切に処理されなくても、環境に配慮された素材や染料を使用しているので、有害物質の危険性は従来のものより低くなっています。

最後に

ここまで水とエネルギーについてご紹介してきましたが、さらに私たちが呼吸を通じて排出した二酸化炭素も野菜の生育にいい影響を与えています。

そしてお土産コーナーや飲食スペースでは、代替肉を使用したハンバーガーの販売や、サステナブルな商品が販売されていました。

オランダパビリオンでは、厳しい環境である砂漠でも自然エネルギーから水を生成し、持続可能な形で食糧を生産できるということを実際に目の当たりにし、食糧危機や砂漠化という大きな課題に対しても、解決策があるかもしれないと希望を持つ事ができました。

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